【葬儀体験談1-3】山田家の場合|遺体引取、納棺、戒名など
1-9.遺体の引き取り
父の遺体を引取る必要がありますが、私の車はセダンタイプで遺体を乗せられません。親戚のステーションワゴンを借りることにしました。ステーションワゴンが着くと遺体をくるむ毛布を積んで、親戚と二人で病院に出掛けました。
大きな病院だったので、いったん外に出て、裏の遺体搬出口(?)で引き取りました。遺体搬出口がわかりにくい裏にあるのは、患者さんの目に触れないように配慮しているのかなと思いました。
医師と数名の看護師が対応してくれ、出発の時にはみな頭を下げて黙祷してくれていたのが印象的でした。
1-10.納棺・祭壇の設置など
帰宅して、家にいた親戚に手伝ってもらい、父を布団に寝かせました。葬儀社の人からシーツは新しいものをと言われていたので、家にあった新品をおろしました。細かいことですが、こういうアドバイスをしてくれると恥をかかなくてすみます。
夕方になると親戚が続々と集まってきます。うちの親戚はわりと仲がよいので、片付いていない家の中も親戚の女性たちが自発的にきれいにしてくれたり、お茶・食事の用意をしてくれて本当に助かります。
夜になると葬儀担当者が再度訪問し、納棺・祭壇の設置を済ませました。この時に線香・お清めセットとか葬儀の日程を示す紙なども受け取りました。
葬儀の時の献花も、集まっていた親戚に相談して、いくつかのグループに分けて出すことを決めました。
1-11.菩提寺の僧侶と打ち合わせ
菩提寺の件を任せていた従兄弟が来てくれたので、事情を聞くと、どうやら菩提寺になってくれるとのことで一安心です。そこで菩提寺に電話連絡し、住職に礼を述べ、戒名をつけてもらうことを依頼しました。
戒名にはその人の人となりを表す漢字が使われます。そこで父の性格や仕事のことなどを住職に聞かれました。父のことを話して電話を切りました。
1-12.戒名について(戒名のランク、お値段)
宗派によって違いがありますが、戒名ってランクがあります。院号が付くか付かないか、文字数はどのくらいか、末尾の位号(居士とか大姉など)の違いなどによって細かくランクが分かれています。
私はあまり信心深くないのですが、姉からできるだけいい戒名にしてもらうよう頼まれていたので、けっこう粘ってお願いしました。住職との付き合いが長い従兄弟の口添えもあり、再度住職から連絡があり希望の通りの戒名を頂くことが出来ました。
戒名のお値段って気になる人も多いと思います。院号に居士(女性は大姉)だと最低でも100万円とか冠婚葬祭の本に書いてあるし。
実際には、うちはその半額程度でした。バブル期の冠婚葬祭本には300万円なんて書いてあるのもありました。地域差もあるようで東京は高いみたいです。
1-13.お通夜・葬儀の準備(喪主挨拶の用意など)
戒名も日程も決まったので、遠くの親戚などに連絡をいれ出席確認をしました。
家に来ていた親戚が帰ったのは午後10時過ぎ、それから午前2時くらいまで父の遺体の隣の部屋で、お通夜・葬儀の準備事項・連絡事項をノートにまとめたり、メモに書き出したりしました。
親戚が手助けしてくれますが、その親戚にわかりやすく明確な指示を出さなければいけません。そこで、誰に何を頼むかをノートにまとめ、依頼内容をメモにして手渡すように準備しました。
その場で口頭で伝えても相手には迷惑だし、間違って解釈されても困ってしまいます。普段パソコンを使いますが、こういう時はノート・メモの鉛筆書きが小回りがきいて便利です。
その後お通夜・葬儀での喪主挨拶の草稿をまとめました。朝3時過ぎに病院からの電話で起こされて以来、長い長い一日でした。
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