【葬儀費用Q&A】お布施の相場はいくらか?
お布施の内訳は、どのようなものがありますか? また、お布施の相場はいくらくらいですか?
ご存知のように、葬儀で僧侶に渡す「お布施」には、決まった料金設定があるわけではありません。「感謝の気持ちによって金額が変わる」というのがお布施の建前(たてまえ)で、そのつど、いくら包むか考えないといけないのが困ったところです。
とはいえ、お布施にも、おおよその「相場」というものがあります。相場価格より多く払うのは無駄なことですし、相場価格より少なく払うと「非常識だ!」と思われてしまうでしょう。
ということで、ここでは、お布施の内容と相場についてお話しします。損しないために、そして恥をかかないためにも、ぜひ参考にしてください。
【1】お布施の相場はいくらか?
一般財団法人 日本消費者協会の統計によると、お布施の総額の相場は「約50万円」だそうです。
読経料と戒名料が90%ほどを占めており、あとは、お車代やお膳料、心づけなどになります。それらをすべて含めたものがお布施と呼ばれる費用になります。
一般葬お布施の具体的な内容(内訳)は次のようになります。
「読経料」の相場
一般葬の場合で15万円程度
通夜、告別式、火葬の儀などで、僧侶にお経を読んでもらうための費用です。読経1回5万円くらいのイメージで考えておくといいでしょう。
「戒名料」の相場
戒名ランクが低い場合で2〜5万円程度
戒名ランクが高い場合で20〜25万円程度
亡くなった人には、戒名という仏様としての名前をつけることになっています。戒名がないとお墓に納骨させてもらえないので、いわゆる「手元供養」以外では、必ず必要になると考えてください。
「お車代」の相場
5千円程度
斎場や火葬場までの移動費として、お布施に含めるお金です。他県からわざわざ来てもらった場合などには、実費相当額プラスアルファの金額を、通常の御布施とは別の封筒で渡すのがいいと思います。(交通費をきちんと支払ったという事実を明確にするため。)
「御膳料」の相場
5千円から1万円程度
通夜の後の通夜振る舞いや、告別式後の精進落としなどで、僧侶が辞退された場合に支払うものです。
「心づけ」の相場
5千円から1万円程度
心づけはチップなので任意で支払うものです。
冒頭で、お布施の全国平均は「50万円」という話をしました。しかし、あくまで「平均値」なので、それより高く払ってる人もいれば、安く払っている人もいます。
財力のある人は数百万円をポンッと払ったりするので、平均値が高くなっていますが、我々一般庶民の感覚としては「20〜35万円」くらいが、お布施の目安になると考えていいでしょう。
ちなみに、お布施は、「現場」で「現金」で支払わなければいけない費用です。他の費用は後回しでもいいですが、少なくともお布施だけは、葬儀までに急ぎで用意しておきましょう。
【2】宗派別!戒名の相場
戒名料は、「宗派」と「戒名ランク」によって変わってきます。そこで、それぞれの組み合わせごとに、戒名料の相場価格をまとめてみます。
「天台宗」の戒名の相場
信士・信女 | 2〜5万円 |
---|---|
居士・大姉 | 5〜10万円 |
院居士・院大姉 | 20〜25万円 |
「真言宗」の戒名の相場
信士・信女 | 2〜5万円 |
---|---|
居士・大姉 | 5〜10万円 |
院居士・院大姉 | 20〜25万円 |
「浄土宗」の戒名の相場
信士・信女 | 2〜5万円 |
---|---|
居士・大姉 | 5〜10万円 |
院居士・院大姉 | 20〜25万円 |
「浄土真宗」の戒名の相場
釋(しゃく)・釋尼 | 2〜5万円 |
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院釋・院釋尼 | 15〜20万円 |
「曹洞宗」の戒名の相場
信士・信女 | 2〜5万円 |
---|---|
居士・大姉 | 5〜10万円 |
院居士・院大姉 | 20〜25万円 |
「臨済宗」の戒名の相場
信士・信女 | 2〜5万円 |
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居士・大姉 | 5〜10万円 |
院居士・院大姉 | 20〜25万円 |
「日蓮宗」の戒名の相場
信士・信女 | 2〜5万円 |
---|---|
院信士・院信女 | 5〜10万円 |
院信士・院信女 | 15〜20万円 |
院居士・院大姉 | 20〜25万円 |
戒名料については、僧侶にストレートに「いくらですか?」と聞いてみるのもいいでしょう。戒名ランクごとに、それぞれいくらか聞いてみるわけです。
このとき、相場価格よりもあきらかに高すぎるお布施を請求されたら、勇気を持って交渉することも大切です。
もしかすると、あなたのことを「お金持ち」や「信心深い人」と勘違いし、どこまで出せるか、こちらの財力を探ってるのかもしれません。
無理なものは無理と言っておかないと、四十九日法要や一周忌など、将来的にも高めのお布施を請求される危険性があります。何事も最初が肝心ということです。
【3】定額のお坊さん派遣サービスならお布施が安くすむ
菩提寺がある場合は別ですが、「菩提寺がない」「特定の寺院と付き合いがない」ということであれば、定額プランのお坊さん派遣サービスを利用するといいです。
定額のお坊さん派遣サービス(例)
https://obousan.minrevi.jp/
リンク先のページを見ていただくとわかるように、料金の中に「読経料」「お車代」「御膳料」「心づけ」が全て入っています。葬儀の現場で追加料金は一切発生しません。
戒名が必要な場合には、申込みフォームで「戒名の授与を希望する」にチェックを入れてください。すると、宗派と戒名ランクに応じた費用が設定されます。
- 宗派指定
- お坊さんの交通費
- 御膳料
- 心付け
- 本位牌開眼
- 仏壇開眼
- 仮位牌引き取り・お焚き上げ
- 墓石開眼
- 納骨供養
- 宗派・戒名ランクに応じた金額を明確に教えてもらえる
あとは、葬儀の後に、僧侶にその金額だけを包んで手渡しましょう。その他の費用は一切かかりません。
お布施というのは、価格設定がよくわからないので、トラブルに発展するケースも少なくないと聞きます。ですが、定額のお坊さん派遣サービスであれば、費用が明確なので、とても安心です。便利なので、利用してみてください。