【法要の段取り2】精進落とし
精進落としも、昔と今では(意味合いは同じでも)内容が少し違います。精進落としについてご説明します。
【1】精進落としとは?
精進落としとは、もともと、故人が亡くなって四十九日までの中陰期間が過ぎてから、魚や肉などの料理を振る舞うことを指していました。「忌中ばらい」や「精進落ち」「精進上げ」という言い方もされます。
しかし、現代の傾向としては、火葬中に行なわれる会食会を精進落としと言っています。忙しい現代人なので、葬儀以外の日に再び集まるのが難しいため、このような形式になってきています。
注)中陰期間とは?
陰と陽の間の期間、故人の魂があの世とこの世の中間に存在するとされる期間
【2】精進落としの具体的な手順
精進落としでは、僧侶、葬儀関係者と会食をします。僧侶がもしもお断りされた場合は、お膳料をお渡しします。
流れとしては、まず会食前に喪主より始まりの挨拶があります。そのあと、料理やお酒などをいただきながら、故人の思い出話などをして故人を偲びます。
精進落としは、親族や近親者で行なうのが一般的です。ただし、特に決まりがあるわけではないので、手伝ってくれた方々をお呼びしてもかまいません。
最近では、火葬後に行われる繰り上げ初七日法要終了後に、精進落しが行なわれることが多いです。1〜2時間の会食のあとに、喪主より精進落としの儀式終了の挨拶があります。
【3】精進落としが終わってからの流れ
精進落としが終了したら、僧侶に読経料と戒名料を渡して、僧侶を見送ります。火葬が終了して、骨上げの儀も終えたら、世話役、会計係から事務の引き継ぎます。
引き継ぎでは、葬儀の参列者より受け付けた香典や香典袋、供物や供花の控え帳、弔辞文、弔電、芳名帳などを受け取ります。
【4】お布施の相場は?
僧侶に渡すお布施の相場は、読経料が20万円程度、戒名料が10万円程度になります。戒名は長くなるほど高くなり、500万円以上に上ることもあるそうです。
ある程度の相場を知ったうえで、納めたい金額(納められる金額)を決め、僧侶への感謝を込めて渡しましょう。